相談役日記

人の振り見て我が振り直せ

塾経営のTips
2022.03.05
石井正和

先週、塾物件を探しに大阪に行ってまいりました。

予約していた物件を見学しつつ町を歩いておりますと、良い物件は見当たらないものの空き物件が結構見つかるものです。
空きテナントの看板を見つけると、その場で電話をし直接不動産屋さんを訪ねるのですが、本当にいろいろな不動産屋さんがあることを改めて思い知らされます。
私もこの仕事を始めて40年近くなりますので、何百という不動産屋さんとお会いしていますが、今回の不動産屋さんは人生初めての経験でした、

その地域では免許番号が10以上なのでかなり長く経営されている不動産屋さんなのだと思います。
私たちが目星をつけていた物件がその会社の管理物件だったので、良かったら見学させてもらおうと思い訪ねてみると、私たちを訝しそうに見るばかりで「いらっしゃいませ」の挨拶もありません。

こちらから物件を見学させてもらいたいという旨を伝えると、上から目線で「何屋さんなの?」とそこで初めて口を開きました。
こちらの社員が感じよく、「塾物件を探しに埼玉から来ているんです。」と話すと「ああ、あの物件は塾はダメなんだよ。」とびっくりするような態度を取られました。
私も長く人と接していますが、あんなにも感じ悪く応対する人を見たのは初めてのことです。
正直サービス業をしているとは思えない応対に、我々は開いた口が塞がりませんでした。

物件探しをしていると、条件が合わずに断られることは多々ありますが、ここまで感じの悪い殿様商売で会社が成り立っているのだとしたら、ある面では、こんなすごい会社はないと思いました。
事務所なので当然ながら、他の方もいらっしゃいましたが、当たり前のように挨拶の一つもありません。

不動産屋さんに断られても大家さんに会えば何とかなるかもしれないと思い、直接物件に行って話をしようと訪ねました。
前日にたまたま物件の前を通った時に大家さんの奥さんにばったり出くわすことができ、趣旨を伝えると大変感じよく応対してしてもらえていたからです。
しかし、その思いは一瞬にして打ち破られてしまいました。

いざ大家さんに会ってみると、「うちは不動産屋さんに任せてあるから」の一点張りで聞く耳も持たず、我々とは話すことはないという対応をされてしまいました。
我々はテナント募集のサインがあるので、訪問をしただけです。ここまで感じ悪く対応されなくてもいいのにと思ってしまいます。

ただ、私たちももしかすると、相手方にしてみたら失礼な応対をしていたのかもしれません。
不動産屋への訪問も、大家さんへの訪問も、できる限り失礼のないようにご挨拶をしたつもりですが、突然お邪魔したことに間違いはありません。
こちらの言い分と相手の言い分があって、噛み合わないこともあるとは思いますが、それでも感じよく失礼のないように話をすることが大事だと思います。

その日はその後、もう1件不動産屋を回りましたら、とても親切な不動産屋さんに巡り会うことができました。
親身になってこちらの状況を聞いてくれて、「せっかく埼玉から来たのだからできる限りのことをしよう」という気持ちが伝わってきました。
すぐに物件の内覧の手配をして頂いて、車を出してくれました。

仕事をしていると、いろいろな人と出会います。
我々は、「FOR YOU」の精神で、我々に関わる人全てと接していきたいと思います。