相談役日記

倒産する塾の最大の特徴

塾経営のTips
2025.10.20
石井正和

今年も、知り合いの塾が何校か閉業しました。

倒産した塾には、共通して大きな特徴がありました。

塾のシステムはそれぞれ異なっていましたが、経営者は、私から見て人間的に嫌な人はいませんでした。

では、なぜ塾が倒産したのでしょうか。

彼らと話をすると、社員・講師・スタッフの「悪口」を必要以上に聞かされます。

「そこまで言うと皆嫌になりますよ」と伝えると、「事実ですから」と返されます。

私たち中小企業の塾で採用する社員のレベルは、合格点(人間力・学力・指導力・やる気などの総合力)を50点とすると、およそ40点程度の人を採用するケースが多いです。

約10点のレベルアップが必要となりますが、その社員の現状のレベルで見れば、当然不足している部分がほとんどです。

にもかかわらず、「どうしようもない奴だ」と決めつけていれば、その社員は育つはずがありません。
優秀な経営者は、この10点を伸ばすために厳しいことも言います。
ただ、彼らを合格点に引き上げるために、愛情をもって指導します。

しかし、倒産する塾の塾長は、大事な顧客である生徒のことについても、講師のことについても、悪いことしか口にしないのです。

自分の生活を支えてくれる最も大事な人々に対してそのような態度では、当然ながら塾は立ち行かなくなるのです。