相談役日記
正社員とアルバイトの違い:塾講師に求められる「プロ意識」
塾の講師において、正社員とアルバイトに待遇面の違いは確かにあります。
しかし、生徒の成績アップのために最善を尽くし、生徒に「この塾に入塾して良かった」と思ってもらうという点においては、正社員もアルバイト講師もまったく同じです。
ただ、現実には責任感に違いがあるケースが多いのも事実でしょう。
しかし、ノーバスの塾では、採用(面接・研修)時に約束とルールを徹底的に共有し、その上で採用者と雇用契約を交わします。
それでも、校舎によって講師の職場への愛着度や継続率に大きな違いが出ることがあります。
その差はどこから来るのでしょうか?
例えば、アルバイト講師の募集に応募してきた大学生がいたとします。
A校: 塾長が感じよく、明るく元気に迎えてくれた。後ろに座っていた他の講師も感じがよく、温かい雰囲気だった。
B校: 塾長が事務的な応対で、冷たい印象を持った。後ろに座っていた他の講師も自分に無関心だった。
あなたなら、どちらの塾で講師をしたいと思うでしょうか?
面接時に、塾側が約束やルールをしっかりと伝え、「この塾は本当にしっかりしている」「安心して働ける」と思ってもらうことが重要です。
軽い気持ちで面接に来た人が、塾の雰囲気、塾長の人柄、生徒に対する想いなどを聞いて、「ここでしっかり頑張りたい」と思うのか、「とりあえずバイトとして講師でもやるか」と思うのか。
当たり前ですが、その意識の違いが定着度を大きく左右します。
そうして、アルバイトであろうと正社員であろうと、雇用契約を交わして採用します。
アルバイトの講師の場合は、翌年の3月末までという雇用契約です。
だから私自身、講師が身勝手に途中で「辞めたい」と言ってきても、認めたことは一度もありません。
(もちろん、突然来なくなった人は何人かいますし、親御さんが来て「辞めさせてくれ」と懇願されたこともありましたが、それだけで認めることはありませんでした。)
なぜなら、「同じ講師が来春までは責任を持って指導する」ということで、私たちノーバスは生徒・保護者と約束しているからです。
講師の定着率が悪い理由は、シンプルに言ってしまえば、塾長が生徒や保護者との一番大切な約束を守らない人になっているからなのです。