相談役日記

企業が求める人材とは

日々のつぶやき
2010.03.16
石井正和

当塾では社員の他に多くの学生が働いていますが
毎年この時期になると、新大学4年生は就職活動でみな一様に忙しくなります。
中には就職活動で迷惑をかけるのが嫌だからアルバイトを休みたいという申し出をしてくる学生もいます。

応募先の企業からいつ連絡が入るか分からず、
急に面接などが入ると会社に迷惑をかける。
それは嫌だからアルバイトを休みたいということなんですね。

確かに人生において就職活動は大切です。
しかし、会社や仕事(ここではアルバイトですが)よりも、
本人にとってより大事なものがあればそっちを優先するような人を、
企業は採用したいと思うでしょうか?

企業が採りたいのは、その企業に入りたいと強く願っている人ではなく
入社後にも自分の仕事にきちんと責任を持って取り組める人ではないのでしょうか。
会社よりも大切なものがあれば、理屈や口実を見つけて仕事を放棄するような人間を企業は欲しがりません。

全てそっちのけで専念しなければ就職できないというのであれば、
アルバイトしている人間は就職活動ができないということになります。
本来であれば、アルバイトでその時間は電話に出られないから
折り返しで連絡するということを筋道立ててきちんと説明するべきでしょう。

もうひとつ、就職活動中の学生に対して思うことは、
仕事内容をきちんとわかっていないで有名な企業に入ろうとしていないかということです。

例えば、ある学生はとある大手企業に就職を希望していました。
聞くと企画の仕事がしたいということでしたが、
採用人数自体も少なく、またそうした大企業で企画の仕事に就くには年数もかかります。
もしやりたいことが明確に決まっているのであれば
同業の小さな会社に勤めた方が良いこともあります。
大手企業にのみこだわる人は、その有名な会社に就”社”したいのであって
就”職”したいわけではないだろうと思うのです。

学生の皆さんは今一度
自分の就職活動が、企業に入ること自体を目的としていないか、
しっかりと自分の意見を持ち、会社に入って役割を果たせるというアピールをできるかどうか
考えてみて欲しいと思います。